皆さん、こんにちは。
突然ですが皆さんは、『奇跡のコース』というのをご存知でしょうか?
『奇跡のコース』とは日本でのタイトルで、原題では『A Course in Miracles・ア・コース・イン・ミラクルズ』と呼ばれています。(今回紹介する本の中では原題の頭文字を取り、ACIMと表記されていますので、今回の記事内でもACIMと表記しています)
ACIMとはどう言ったものなのかという事を簡単に説明すると、精神的な目覚めのための自学自習システムであり、愛と力と赦(ゆる)しを通じて、心の安らぎと癒しを手に入れる方法などについて、『テキスト』、『学習者のためのワークブック』(以下ワークブック)、『教師のためのワークブック』の3部構成を通じて、総合的に学べる教育プログラムとなっています。
ただこの『ACIM』という本については、内容的にはとても素晴らしいのですが、人によってはとても難解なものだと感じる人も多く、途中で読むのをやめてしまう人もいるそうです。
今回紹介する本は、そんな難解な『ACIM』と言う本の内容を、とても分かりやすく解説してくれているこちらの1冊です。『アラン・コーエン著積田美也子訳 今まででいちばんやさしい『奇跡のコース』(フォレスト出版)
この本の冒頭で著者は、この本の内容について次のように語っています。
アラン・コーエン・『中略
ACIMはとりわけ、日本の方々に有効でしょう。なぜなら、みなさんの多くが罪悪感や恥といった意識に苦しめられているからです。
ACIMはこうした厄介な感情に対する格好の解毒剤であり、その教えはいたってシンプルです—-
あなたにはなんの罪もありません。苦しむ必要などまったくないのです。今のままで十分であり、愛される存在なのです。肩の力を抜いて、ただただ自分らしくいて下さい。
あなたらしく生きる勇気と自身を身につければ、求めるすべての愛情と成功がやってくるでしょう』。
これから少しだけこの本の内容を紹介していきたいと思いますので、よかったら読んでいただけると嬉しいです。
著者紹介

はじめに、この本の著者について紹介したいと思います。
この本の著者はアラン・コーエンさんと言う方が執筆をされています。(アメリカ生まれで、現在はハワイに在住されているそうです)
これまでに出版された書籍は世界25カ国の国々で出版され、世界中で親しまれており、著者は書籍やワークショップ、講演などの活動を通じて、読者や参加者に対して、「リラックスすることが豊かさを引き寄せる」という生き方を提案し、スピリチュアルな気づきを与える活動などをされています。
著者は、多くの著名なメンターからも尊敬を集める世界的スピリチュアルリーダーの一人でもあり、「神との対話」の著者であるニール・ドナルド・ウォルシュ、「聖なる予言」の著者であるジェームス・レッドフィールド、心理学博士でもあるウェイン・W・ダイアー博士、日本では「ユダヤ人大富豪の教え」の著者である本田健さんなどからも支持されています。
芸能人でも、女優の松雪泰子さんや国分佐智子さん、佳川奈来さんなどの著名な方が、アラン・コーエンさんのファンだと言うことです。
著者の多くの書籍は日本語に翻訳され、日本人の読者の心を癒し、毎年行われている来日公演やワークショップでは、参加者の心をオープンにして、スピリチュアルな成長、開花を促すと高い評価を得ています。
また、ニューヨーク・タイムズのベストセラー・シリーズ『こころのチキン・スープ』の寄稿作家でもあり、全米のテレビやラジオなどにも出演し、スピリチュアル系の大手出版社であるヘイハウスが主催する『Hey House Radio』では、番組のホストも務めているとのことです。
著者の主な書籍はこちら↓。
『人生の答えはいつも私の中にある』(ワニ文庫)、『魂の声に気づいたら、もう人生に迷わない』 (徳間書店)、『頑張るのをやめると、豊かさはやってくる』(本田健訳PHP研究所)、『ザ・コンパス 喜びがすべての指針』(晋遊舎)、『だいじょうぶ、あなたはすべてうまくいく』(穴口恵子監訳フォレスト出版)など多数。
著者の主なSNSはこちらから↓
アラン・コーエン オフィシャルサイト(こちらは英語サイトです)
以前書いた、著者の本の紹介記事はこちらから↓
本の内容紹介

ここからは、この本の内容紹介をしていきたいと思います。
この本では各章ごとに、次のようなテーマのお話が紹介されています。
・prologue・旅のはじまり
1・重要なのはたったひとつの選択
2・個人情報泥棒
3・現実を見る
4・投影
5・影響ない罪
6・あなたの手で生きる
7・特別な関係
8・絵と額縁
9・最後の無益な旅
10・魔術(マジック)を超えて
さすがに本の内容全ては紹介できませんので、今回の紹介記事では、「ACIM・奇跡のコース」とは、そもそもどう言ったものなのかについてのお話を中心に紹介していきたいと思います。
そもそも「ACIM・奇跡のコース」とは、どういったものなの?

この本は日本では「奇跡のコース」と呼ばれ、英語の原題タイトルでは「A Course in Miracles・ア・コース・イン・ミラクルズ(以下ACIMと呼びます)」と呼ばれています。
著者によるとこのACIMとはどういったものなのかというと、精神的な目覚めのための自学自習システムであり、愛の力と赦(ゆる)しを通じて、心の安らぎと癒しを手にいれる方法について詳しく書かれた本だと語っています。
ACIMはどう言った経緯で書かれた本なの?

この『ACIM』と言う本がどう言った経緯で書かれた本なのかについて簡単に説明すると、この本は元々、コロンビア大学医学部・医療心理学科で教授(終身在職権保有)を務めていたヘレン・シャックマン博士という方が、あるきっかけを境に突然こんな声を聞くようになったそうなのです。(詳しい経緯などについては本書の中に書かれています)
『これは奇跡についてのコースである。ノートを取りなさい』。
詳細については省きますが、この声をヘレン・シャックマン博士がノートに詳細に記録し、同じくコロンビア大学医学部・医療心理学科教授(終身在職権を保有)でもあり、ニューヨーク市にある長老派教会病院の心理学科長を務めていたビル・セットフォード博士という方が編集作業に協力し、約7年の歳月をかけて完成したのが、この『ACIM』というものだということです。(ACIMが生まれた詳しい経緯について知りたい方は、ぜひ本書をお読みになって頂けたらと思います)
これまでの累計発行部数は200万部を超え、現在では沢山の言語にも翻訳がされていて、ACIMの教えを実践する人は今現在も増え続けていて、この『ACIM』の教えが多くの人の人生に、とても大きな変化をもたらしているそうです。
う〜ん、なのでこの本は、決して怪しいカルト教団などが作った、怪しい経典(教え)などでは決してないそうなので、安心してお読み下さい。
ACIMの教えは3部構成で成り立っている?

『ACIM』は、『テキスト』『学習者のためのワークブック』『教師のためのワークブック』と言う、以上の3部構成で成り立っています。
それぞれの役割については以下のとおりです。
『テキスト』とは?

アラン・コーエン・『「テキスト」では、心の平安と癒しにつながる普遍の真理の概念が広範囲にわたって記されています。
恐れではなく愛を選択する重要性、私たちの霊性(霊的なアイデンティティ)、神との関係、心の力、真実と幻想の区別、『特別』な関係から『神聖』な関係への変容、外的要因に与えていた権限を自らの内に取り戻すことなどです。
中略
「テキスト」は古典的な弱強五歩格(英詩などで一般的な、弱い音と強い音を五回繰り返して韻律(いんりつ)を構成する形式)の詩の形で記されています。
シェイクスピアら偉大な詩人が高尚な思想を表現したあの形式です。ある意味、ACIMは学術的な論文というよりも洞察に富んだ詩集なのです』。
分かりやすく言うと弱強五歩格とは、以下のようなものの事を言うそうです。
『実在するものは脅かされない
実在しないものは存在しない
ここに神の平安がある』
もしかしたらみなさんもこう言った表現を、どこかで見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
学習者のためのワークブックとは?

アラン・コーエン・『「ワークブック」には、ACIMの原理原則を適用して、人生において現実的かつ持続的に変化を起こしていくための365日にわたる実践的なレッスンが収録されています。
レッスンは日に数分間からはじめ、考え方や人生を包括的に変えていくために徐々に時間を伸ばしていきます。ACIMの精神は揺るぎなく、最終的には必ず解放をもたらします。
う〜ん、なるほど。こう言った知識は単に覚えるだけではなくて、実際に活用していくことがとても大切なので、そのための実践的なレッスンのやり方が学べるのは非常に嬉しいことですね
教師のためのマニュアルとは?

アラン・コーエン・『「マニュアル」では、ACIMの適用についてさらに詳しく解説されています。
例えば、「輪廻転生は真実か」「癒しはどのように達成されるのか」「世界はどのように終わるのか」といった、より鋭い質問への回答のほか、用語の解説も収録されています。
「精神療法:目的、プロセス、実践」と「祈りの歌」という小冊子も付属しています。(ちなみにこの小冊子については、日本では中央アート出版社発行の「マニュアル」にのみ収録されているとのことです)
う〜ん、なるほど。これらの質問に一体どのような答えが導き出されているのか、とても気になりますね。
ACIMの教えを象徴するあるエピソード
冒頭でも少し書きましたが、ACIMとはそもそも、愛の力と赦(ゆる)しを通じて、心の安らぎと癒しを手にいれるための方法について書かれた本です。
でも、愛の力と赦(ゆる)しとは言っても、それが一体どう言ったもので、日常生活の中でどのように実践していけばいいのかなんて分かりませんよね?
実際に『ACIM』の原書を購入し読んだ人の中にも、少しだけ読んでみたけれど、内容が難しくてついていけなかったため、今では本棚に眠ってしまっている人もいるとのことです。
そんな方に著者はこの本の中で、実際にあったエピソードなどを用いて、とても分かりやすく『ACIM』の教えがどう言ったものなのかについて、詳しく解説してくれています
著者はこの本の中で、ある男性のこんな体験談を紹介しています。
1・重要なのはたったひとつの選択(前編)
アラン・コーエン・『ニューヨークのブロンクスで地下鉄を降りたジュリオ・ディアスは、ティーンエイジャーの男に、ナイフを突きつけられられていました。
青年が要求すると、ジュリオはすすんで財布を差し出しました。あわてて逃げようとする青年に、ジュリオはこう呼びかけました。
「ちょっと待って、忘れ物があるよ。このあとも強盗を続けるのなら、ぼくのジャケットを持っていくといい。外は寒いぞ」
呆然とした青年は振り返ってジュリオに尋ねました。
「なんでそんなことをするんだ?」
「きみはわずかなお金のために自分の自由を危険にさらしているんだ。だとすれば、本当にお金に困っているんじゃないかと思ってね。実はぼくはお腹がすいているんだ。よかったら一緒にどうだい?ぼくは大歓迎だよ」
実際には、こんなことはあり得ない話だと思われるかもしれません。ところが、ふたりは実際にレストランに行き、一緒に食事をしながら身の上話をしたのです。

ジュリオが「人生に何を望むか」と尋ねると、彼は答えられず、ただ悲しそうな顔をしました。
いざ会計のときになって、ジュリオは青年に言いました。「ぼくの財布を持っているんだから、きみがごちそうしてくれなくちゃ」
青年はジュリオに財布を返しました。勘定をすませたジュリオは、ナイフと交換だと言って彼に20ドルを渡しました。青年はジュリオの言葉に従いました。
「人から大切にされたければ、人を大切にしないとね」ジュリオは言いました。
「とても簡単なことなのさ。こんなに複雑な世の中であってもね』。
『この感動的な出会いの再現動画はYouTubeの『Hey,you,forgot something.(ちょっと待って、忘れ物があるよ)でご覧いただけます』
う〜ん、なるほど。確かに感動的で素晴らしいお話ですが、でも実際には、なかなかこんな対応ができる人なんていないような気もしますけど…
愛と恐れ、僕たちはどちらを選択するのか?
先ほどのエピソードを読んだ多くの人は、きっとこう思ったのではないでしょうか?
『いやいやちょっと待って。実際にナイフを突きつけられて金品を要求される。これって立派な犯罪でしょ?。
自分の命の危険だってあるこの状況で、なんで自ら進んで相手に財布を手渡したり、自分の着ているジャケットを持っていくといいと言ってみたり、ナイフと交換だと言って20ドルを相手に渡したりするの?
いくらなんでもこの対応や考え方はおかしいでしょ?』
…っと。
つまり、この男性のように危険な状況に出会した人ならば、(愛)ではなく(恐れ)と言った反応をするのが普通であり、この体験談がACIMを象徴するエピソードだと言うのなら、ACIMとは、かなり危険な教えだと思われるかもしれません。
ではなぜ著者は、この体験談がACIMを象徴するエピソードだと語っているのでしょうか?著者はその理由について、次のように説明しています。
1・重要なのはたったひとつの選択(後編)
アラン・コーエン・『このエピソードは、ACIMの象徴と言っても過言ではありません。ACIMは、一瞬一瞬、恐れと愛のどちらを選択するかを私たちに問いかけています。
強盗に遭遇したジュリオ・ディアスの運命のシナリオは何通りもあったでしょうし、そのほとんどは悲劇的なものだったでしょう。

しかし、ジュリオは、危険な状況を愛のレンズを通して見ることを選び、恐れから行動していた場合に作り出したであろう結果とは、まったく異なる結末を生み出したのです。
愛を選ぶことで、奇跡は自然な結果となるのです。
- 「どうすれば障害のパートナーと出会えるだろう?」
- 「このまま結婚生活を続けるべきか、それとも別れるべきか?」
- 「今月の支払いをどうすればいい?」
- 「情熱と収入、どちらも手に入る仕事はあるだろうか?」
- 「自分の居場所は一体どこにあるんだ?
- 「どうすれば健康でいられるだろう?」
- 「わずらわしい身内にどう対処すればいい?」
などなど、厄介な選択に次々と直面すると、人生に圧倒されるような感覚になるかもしれません。しかし、こうした選択はすべて見せかけです。たったひとつの、本当の選択とは、恐れか愛のどちらを選ぶか、というだけです。
恐れは苦痛をもたらし、愛は癒します。これ以外のことはすべてあなたの解釈にすぎません。恐れを抱く心は、物事を複雑にすることで、この世の中の困難が避けられないもののように思わせます。
ところがACIMによれば、この世界は厳しい場所などではなく、それどころか苦悩を避けることが可能だと教えています。
つまるところ、すべての選択は、癒しをもたらすものと、苦痛をもたらすもの、このふたつしかないのだということがわかると、あなたの想像よりはるかに早くたやすく、心は平安を得て、本当の家に帰る道を見つけることができるでしょう』。
明らかに異なるふたつの選択肢からひとつを選ぶのは実に簡単である。(ACIM・テキスト・26.III.7.4から引用)
教師はふたりしかおらず、それぞれ違う方向を指し示している。そしてあなたは自分の選択した教師が導く道を進むことになる。
以前として時間が存続し、選択することに意味があるあいだは、あなたが進める方向はふたつだけである。
なぜなら、天国に至る道以外は決して作られないからである。
つまり、天国へ向かうのか、あるいはどこへも行き着かないのかのどちらかを選ぶしかない。それ以外の選択肢は存在しない。 (ACIM・テキスト・Ⅴ。1.7-12より引用)
う〜ん、なるほど。確かに先ほどの男性がもし恐れからまったく違う行動(例えば犯人と戦う選択)をとっていたとしたら、もっと悲惨な結末を迎えていたかもしれませんよね。
ACIMでは、こう言った事を教えているんですね。
以上で、今回の本の内容紹介は終わりです。
この本の中には今回紹介したお話以外にも、実際に起こったエピソードや、寓話、著者の体験談などを交えながら、経済状況、人間関係、仕事、健康になどについて、ACIMの原書で学べる情報が、とても分かりやすく解説されている一冊となっています。
この本は過去にACIMを読んでみて、難しくて途中で本を読むのをやめてしまったと言う方や、まだACIMを読んだことがない方、すでに読んだことはあり、ACIMについてもっと深く学びたいと思われている方にオススメの1冊です。
もし今回の紹介記事を読んで本書に興味を持たれた方は、ぜひ1度読んでみてはいかがでしょうか。オススメの1冊です
終わりに
いかがだったでしょうか。
この本は原書である「奇跡のコース」、英語では「A Course in Miracles ・ア・コース・イン・ミラクルズ」という本の内容を、著者であるアラン・コーエンさんが、誰にでも理解しやすいように、分かりやすい言葉で解説してくれています。
著者はこの本の「はじめに」で、すべての人が「ACIM」を深く知り、学ぶ意義について、次のように語っています。
最後にそれを紹介して終わりにしたいと思います。
ACIMを知れば、生きることはシンプルになる
アラン・コーエン・『中略
ACIMは、非凡な才能と驚くほど美しい詩が融合した文学作品です。
ほとんどの場合、それを理解し、実践するには、手助けが必要になります。難解で、不可思議であり、今まで教えられてきた世界観に議論を挑むものだと考える人もいます。
多くの人がこう言うのを耳にしてきました。

「何年か前に本を手に入れ、少しだけ読んでみました。けれど、ついていけなったので、今は本棚に眠っています。もう少しやさしかったらいいのですが」
皮肉なことに、ACIMはすでに簡単なのです。世界一簡単だという人もいるでしょう。
自分を批判したり、心配したり、人間関係で苦しんだり、「一体どんなふうに人生を送ったらいいのか」と必死に考えるよりも、愛し、癒し、赦(ゆる)しを行う方が、結局は、はるかに容易なのです。
ACIMの目的は、そうした愛の実践がどれほどたやすく、人生のあらゆる要素となっているかに気づくことを手助けすることです。
ACIMを知れば、生きることはシンプルになります。ACIMが放つシンプルさという光に導かれて、複雑な迷宮から、一緒に抜け出しましょう。
中略
私たちは、今まさに、あなたの人生でもっとも重要な旅の一歩を踏み出そうとしています。
苦しみの根源を取り消し、世界を危険なものにしている気違いじみた混乱から解放され、どうぞ、安心を手に入れてください。
あなたをちっぽけな存在だと信じ込ませてきた思い違いを取り除き、真理を明らかにして、素晴らしい本来のあなた自身を取り戻しましょう。
さあ、私たちの本当の家に帰りましょう』。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。