皆さん、こんにちは。
今回は、いつもと少し違うテーマについての本を紹介したいと思います。
皆さんは2015年に、某大手広告代理店に勤めていたある新入女性社員の方が、過重な仕事業務によって心身を病み、その結果として自殺されてしまったと言う事件を覚えているでしょうか?
事件の詳細についてはこちらをご覧下さい↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/電通#新入女性社員の自殺(2015年)
当時は、連日のようにテレビなどのニュースメディアなどでも取り上げられていたため、自分もテレビで見る機会がよくありました。(最近は全く見ませんが、当時はよくニュース番組を見ていたので…)
自分はこの事件を最初に聞いた時、こんな素朴な疑問が思い浮かびました。
「なぜ自殺をする前に、会社を辞めるなどの他の選択肢を選べなかったのだろう…」っと。
そしてこの疑問は、その後も似たようなニュースを何度か見聞きする度に、(何故なんだろう?)と言う疑問の思いが強くなっていきました。
そんなある時、偶然こんな衝撃的なタイトルの本を見つけました。
今回皆さんに紹介する本はこちら
『汐街コナ著 ゆうきゆう監修・執筆協力「死ぬくらいなら会社辞めれば」が出来ない理由(ワケ)』(あさ出版)
と言う一冊です。
この本はズバリタイトル通り、自分が今までずっと疑問に思っていた、『自殺をするくらいなら、何故会社を辞めると言う他の選択肢を取れなかったのか?』と言った疑問に対する答えが、とても明確に書かれています。
本の冒頭で著者は、読者にこんな衝撃的な告白をしています。
『働きすぎてうっかり自殺しかけました。
しかも、そんな気(死ぬつもり)なかったのに』。
なぜ、本人にそんな気(死ぬつもり)なんて全くなかったのにも関わらず、働きすぎた結果、うっかり自殺しかけるなんて言う事が起こるのでしょうか?。
どうやら著者によるとその理由は、(まだ大丈夫)な内に正しい判断や決断をしておかないと、いずれ判断や決断そのものが出来なくなってしまうからという事のようなのです。
判断そのものができなくなってしまうとは一体どういう事なのか?
本書を読み進めていくと、先ほど著者の語った『働きすぎてうっかり自殺しかけました。しかも、そんな気(死ぬつもり)なかったのに』という言葉の意味が、とてもよく分かると思います。
これから少しだけ、本書の内容やオススメポイントなどを紹介して行きたいと思いますので、よかったら読んでいただけると嬉しいです。
著者・監修・執筆協力
ここからは、この本の著者と、監修・執筆協力者の方を紹介したいと思います。
著者・この本の著者は、汐街(しおまち)コナさんと言う女性の方です。
元々は、広告制作会社のグラフィックデザイナーとして仕事をされていて、その後漫画やイラストなどの制作活動始めたそうです。
現在は主に、装丁画や挿絵、ゲームなどのキャラクターイラストなどを手掛けています。
かつてデザイナーとして働いていた時に、自分自身が過労自殺しかけた経験を元に描いた漫画がX(旧Twitter)などで話題となり、それが書籍化され本書になりました。
汐街コナさんのSNSはこちら↓
著者からのメッセージ『本書を読んだ感想や心に響いた言葉などがあれば、X(旧ツイッター内で「#死ぬ辞め」をつけてつぶやいてくれると嬉しいそうです。
もし良かったら、ハッシュタグをつけてつぶやいてみてくださいね。
以下のメールアドレスでも、本書を読んだ感想などをお待ちしています。
Emailアドレス・henshubu@asa21.com
監修者兼執筆協力者・この本の監修者兼執筆協力をされている方は、東京大学医学部医学科卒の現役の精神科の医師でもある、ゆうきゆうさんと言う方が、監修兼執筆協力をされています。
現役の精神科医師として活動する傍ら、作家や漫画原作者としての活動などもされているそうです。
他にも、読者数約16万人のメールマガジン「セクシー心理学」なども発行し、X(旧Twitter)のフォロワーは約40万人。
主な書籍は、『相手の心を絶対に離さない心理術』(海竜社)や『やられっぱなしで終わらせない!言葉のゲリラ反撃術』(すばる社)などがあり、その他にも『漫画で分かる心療内科』『漫画で分かる肉体改造』『モテるマンガ』『おとなの1ページ心理学』(以上少年画報社)などの制作に、漫画原作者として携わっており、総発行部数は400万部を超えるそうです。
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックグループ総院長でもあります。
各クリニックの問い合わせはこちらから↓
上野院・03-6663-8813
池袋東口院・03-5944-8883
池袋西口院・03-5944-9995
新宿院・03-3342-6777
渋谷院・03-5459-8885
秋葉原院・03-3863-8882
ゆうきゆう公式SNSはこちら↓
本の内容紹介
ここからは、この本の内容紹介などをしていきたいと思います。
この本では各章ごとに、次のようなテーマのお話が書かれています。
プロローグ・昔、その気もないのにうっかり自殺しかけました。
第1章・なんで死ぬまでがんばりすぎちゃうの?
第2章・心のSOSに気がついて
第3章・がんばらない勇気
第4章・自分の人生を生きるために
第5章・世界は本当に広いんです
最終章・自分を犠牲にして頑張りすぎちゃう人へ
おしえて!ゆうき先生Q&A
解説
この本では、著者がかつてデザイナーとして会社員をしていた時に、自分では死ぬつもりなんて全くなかったのに、うっかり自殺しかけた当時の状況や体験談が、マンガ形式で詳しく紹介されています。
なかには、「いやいや、死ぬつもりがないのに、うっかり自殺しかけるなんて事が本当にあるの?」っと思う人もいるかとおもいますが、この本を詳しく読み進めていく内に、著者がその時に置かれていた状況や環境、精神状態が徐々に明らかになっていきます。
するとこの本を読んだ人の中にも、(あれ!?、今の自分に当てはまっているかも…)と思う人ももしかしたら出てくるかもしれませんよ。
それでは、本の内容紹介を始めていきたいと思います。
働きすぎは、人の(思考力)や(判断力)を奪う?
ではまず初めに、そもそもなぜ著者は、かつてデザイナーとして働いていた時に、うっかり自殺をしかけてしまったのでしょうか?その理由について著者は(働きすぎ)が原因だったと語っています。
なぜ働きすぎが原因でうっかり自殺しそうになってしまったのでしょうか?
もし自殺を考えてしまうほど悩んでいるのなら、会社を辞めるという判断だって出来そうな気もしますよね?
でもどうやらそれは、自分がまだ元気なうちはそう言った冷静な思考が出来るようなのですが、いずれはそれ自体が出来なくなってしまう、と言うことが原因のようなのです。
著者は本書のプロローグで、こんな話を語っています。
プロローグ・昔、その気もないのにうっかり自殺仕掛けました
汐街コナ・『中略
過労自殺と聞くと、
「死ぬくらいなら辞めればいいのに」
と、思う人は多いでしょう
が
その程度の判断力すら失ってしまうのが、ブラックの恐ろしいところなのです
例えばですが、両側を崖に挟まれた細い道を歩いているとします。
道にはいくつもの分かれ道や扉があります。
元気なうちはそれがまだ見えます。
でも、真面目な人ほどその道や扉を塗りつぶしてしまいます。
何度も何度も、繰り返し丁寧に
そうこうするうちにも、長時間労働は思考力を奪い視界を暗くし、
ハラスメントは傷になって痛み続ける
何度も塗りつぶした道や扉はもう見えず
大切な人の声も届かず
壊れたように歩くことしか考えられなくなり
気がつかないうちに
その人の視界は
このように、
『まだ大丈夫」なうちに判断しないと、
判断そのものができなくなるのです。
今、これを読んでいるあなたは「まだ大丈夫」です。
判断ができます。
この本は未来のあなたや、あなたの大切な人の
「まだ大丈夫」が
「もう、無理…..」
にならないために書きました。
今忙しくて本を読むヒマがないと言う人も、
「自分には関係ないな」と思って
この本を閉じようとしている人も、
もし今後、「ヤバいな」と思ったら、
これだけは忘れないでほしい。
世界は、本当は広いんです』。
う〜ん、なるほど。過労自殺を実際に実行に移してしまう人というのは、すでに長時間労働などにより、(仕事を辞める)と言う冷静な思考や判断すらできない程に、精神的に追い詰められてしまっているんですね
『まだ大丈夫』は本当に大丈夫?
著者は元々勤めていた会社でグラフィックデザイナーとして活動していた当時は、毎月残業時間が90〜100時間ほどあったそうです。
先ほど本人も語っていましたが、自殺するつもりなんて全くなかったのにも関わらず、働きすぎのせいで冷静な判断力や思考力が失われてしまい、危うくうっかり自殺してしまうところだっだと言うお話でしたが、そもそも、何故そうなるまで自分を追い込んで働き続けてしまったのでしょうか?
もう少し早めに気付けたような気もしますよね…。
著者はその理由について次のように語っています。
なんでがんばりすぎちゃうの?
汐街コナ・『私の話をいたします。
そもそも
なんで
うっかり電車に
飛び込んで自殺
しそうになるまで
働いていたのかと
いうと
理由はいろいろ
ありましたが
結局のところ、
「まだ大丈夫だと思ってた」
コレに尽きると思います
周囲も深夜残業
しまっくっていたので
「そーゆーもん」だと
思っていましたし
決定的な
体調の異変も
なかった
(軽い体調不良は
あったそうです)
「死にたい」なんて
思春期ですら一度も
思ったことはなく
過労で死ぬ
可能性なんて
考えもしなかった
こういう状態だったのです↓
うっかり自殺しかけて
はじめてこうなりました↓
私の場合は
「判断力を失う」前に
気がついたので
「大丈夫じゃない」と
今の状況から抜け出すことに
頭を切り替えることが
できましたが
自分を犠牲にして
本当の限界まで
気がつくことなく
がんばってしまう人
限界に気がついても
まだ、「辞められない理由」を
優先させてしまう人
そう言う人たちにも
この本を読んで
いただければと思います』。
う〜ん、働きすぎでうっかり自殺しかけてしまっている時点で、もうすでに全然大丈夫じゃない気がしますが…。
でも、同じ会社の他の社員の方も、みんな自分と同じかそれ以上に残業などして働いている状況だったりすると、それが当たり前と言うか普通に感じてしまうのかもしれませんよね(本当は全然普通じゃないのに…)
人ができる事と、自分ができる事は違う?
先ほどのお話の中で著者は、本当は心や身体はすでに悲鳴を上げているのにも関わらず、何故無理して働き過ぎてしまったのかと言う理由の一つとして、同じ会社で働く他の人も夜遅くまで残業をしていたので、仕事とはそう言うものだと思っていたと語っていましたよね。
確かに、同じ職場で働く他の社員(先輩や同僚)が、著者と同じように、自分以上に残業をしている姿を見ていたとしたら、きっと誰もがこう思うのではないでしょうか?
「他のみんなもがんばっているんだから、
自分ももっと頑張らなきゃ!」
…っと。
でも、著者によるとこれは、人が陥りやすい一つの罠のようなものらしいのです。
著者は次のように語っています。
ヒトには個体差がある
汐街コナ・『頑張りすぎる理由として、よく陥ってしまう罠
「他のみんなも
がんばってるから」
私も周囲の
先輩・同僚が
私以上に残業を
していたので
自分ももっと
やらなければと
思っていました
でも
無理でした
世の中には
200時間300時間の
残業ができる人がいます
努力の結果なのか
生まれつきの
資質の差なのかは
わかりませんが
できる人は
「努力次第だ」と
言うかもしれません
でも、当然
ヒトには個体差も
あるので
全員が全員
同じことができる
はずはないのです
努力するのは
素晴らしいことですが
無茶な努力は
自分を壊すだけです
得意不得意や
合う合わないが
あるのです
他人を基準に
するのは
やめましょう
まず自分の
心と体の
調子
あとは
過労死ライン
である、1ヶ月の
残業時間80時間が
一つの基準かと
思います
昔、デザイナーが過労死
したとき、所属していた
会社の社長が「皆はもっと
残業しているから、これくらいで
死ぬとは思わなかった」って
言ったんですよ
他の人がどうだろうと
死ぬ人は死にます
だから過労死ラインが
定められているのです』。
確かに世の中には、全然眠らなくても平気と言う人も時々いますが、それはあくまでもその人が平気であると言うだけで、他の人も同じように平気かどうかは分かりませんよね
著者の(他人を基準にするのはやめましょう)と言う言葉は、とても大切な教えだと思います。
(みんながんばっているんだから)と言う周囲の声
先ほどのお話の中で著者は、無理してがんばってしまう背景には、周囲の人が自分よりもがんばっているからと言う、自分と他人とを比べ、自分も無理してでも頑張らないと!っという思いがあったと言うお話をされていました。
でもこれって、自分で思うだけではなく、周囲の人からも、(みんな辛くても我慢してやっているんだから、頑張りなさい)っと言われたりする事もありませんか?
でも著者は、もしそんな風に誰かに言われた時は、自分の心と身体を守る為に、心の中で次の様に思う事を読者に提案しています。
「不幸競争」に参加しない
汐街コナ・『つらくて休みたいとき
辞めて
しまいたいとき
こんなことを言う人、
いませんか?
世の中には
もっとつらい人が
いるんだから
我慢しなさい
俺がおまえくらいの
年齢だった頃は
倍は働いていたぞ
まだマシじゃん
私の方が大変だよ
今日も会社で
こんな事が….
こういうときは
口に出さなくていいので
こう思いましょう
あっそ
カンケーねーよ
世の中に
あなたよりもっと
過酷な状況の人は
たくさんいるでしょう
もっと我慢している人も
もっと努力している人も
いるでしょう
でも
そんなの
あなたには
カンケー
ないよね
つらいのはあなた
休みたいのもあなた
辞めたいのもあなた
追いつめられて
心身を壊すのもあなた
他人は何もしてくれません
不幸競争には
参加しなくて
いいです
やりたい人に
勝手にやらせて
おきましょう』。
自分の心や身体が既に悲鳴を上げているのに、周囲の人が投げかける(みんながんばっているんだから頑張れ)などの励ましの言葉が、さらに人の心や精神を追い詰めてしまうという事もありますよね
「追い詰められて心身を壊すのもあなた、人は何もしてくれません」という著者の言葉、とても考えさせられます
判断力が残っていても、辞めれない場合もある?
先ほど著者は、死ぬくらいなら会社を辞めると言う選択や決断が出来ないのは、判断力が徐々に失われて言ってしまう事が原因だと語っていましたが、では、まだ正常な判断力があるうちに(辞める)という判断や決断をすればいいのでは?っとそう皆さん思いますよね?
では何故判断力がまだ残っている内に、(辞める)と言う判断や決断が出来ないのでしょうか?そこには僕たち人間が持っている、(他人を中心に考えてしまう)と言う思いが関係しているそうなのです。
著者は自身の過去を振り返りながら、次のような思いを語っています。
判断力があっても辞められない理由(ワケ)
汐街コナ・『
「死ぬくらいなら
辞めれば」
が、出来ないのは
判断力を失われて
しまうから
では
「判断力があるうちに辞めれば」が、できないのは?
自分のことを
思い返すと
いろいろ理由は
ありますが
中でも大きいのは
「他人を中心に
考えてしまう」
ではないかと思います
「他人のため」
- 家族を
養わないと - 会社や顧客に
迷惑はかけられない - 親に心配
- かけられない
「他人の評価のため」
- 上司に
叱られる - 出来ない奴と
思われたくない - すぐ辞めたなんて
家族に言えない - 生活保護は
世間体が…
人を優先して
自分の身体や心を
後回しにしている
うちに
手遅れになって
しまうのでは
ないでしょうか
人のことを
考えるのは
素晴らしいと
思います
人目が気になるのも
人間なら当たり前の
ことだと思います
でも、そのために
「命を落としてもいい」と
本気で思う人はいないはず
「自分の命と人生を
最優先に考える」
それができれば
死ぬまでがんばって
しまうことは
なくなるんじゃ
ないでしょうか』。
う〜ん、僕たち人間はどうしても、(他人のために頑張らないと)と考えたり、(他人からどう思われるのか?)と言う、他人視点で物事を考えてしまう事があると思います
…でも本当は、著者が語っている通り、「自分の命と人生を最優先に考える」と言う事こそが、もっとも大切な事なんですよね
もうムリ!って思った時には…
著者のここまでのお話を読んで、次の事が分かりました。
何故、死ぬくらいなら会社を辞めるという選択や決断が出来ないのか?と言うと、忙しく働き過ぎていると、人の正常な(思考力)や(判断力)が失われてしまうと言うことが原因の一つとして挙げられていました。
でも先ほどの著者のお話では、まだ正常な思考力や判断力が残っている状態でも、他人にどう思われるかなどの(他人中心の考え方)によって、辞めたくても辞められないという事もあると言うお話をされていましたよね。
判断力が無くなってしまってからでは当然遅いですし、でも判断力が残っている状態でも選択できない場合もあると言うのなら、では一体どうしたらよいのでしょうか?
そんな時は一度、心の治療の専門家の方に診てもらうと言うのはいかがでしょうか?
この本は現役の精神科の医師でもある、ゆうきゆう先生と言う方が監修されていますので、ここからは少しだけ、心療内科とはどんな所でどんな治療をする所なのかと言う事についてのお話や、精神科の医師の視点から、(死ぬくらいなら会社辞めれば)が出来ない理由についてのお話を、最後に紹介してみたいと思います。
初めての心療内科
皆さんは今までに、心療内科に行かれた事はあるでしょうか?
そう言う診療科自体があるのは見聞きした事がある人も多いかもしれませんが、一体どんな所でどんな事をする所なのかについては、あまり具体的なイメージが湧きませんよね?
そもそも心療内科とは一体どんな所で、どんな治療をする所なのでしょうか?
心療内科ってどんなトコ?
心療内科って
どう言う治療を
受けられるん
ですか?
大きく分けますと
「薬」と「医師からの
アドバイス(診察)
の二つです
専門的には
「薬物療法」と「精神療法」
となります
治療法は患者さんの
症状や、クリニックの
方針によって
変わってきます
薬は絶対に
飲まなければ
いけないものでは
ありませんが
症状が思い場合は
飲んだ方が
改善が早いかも
しれません
薬については
副作用などの不安がある
方もいると思いますので
納得いくまで医師に相談
してみてください
他にも、医師以外の
心理士(カウンセラー)が
行う「カウンセリング」も
あります
これは心理士の方が
30分や1時間などの
時間をかけて話を聞き
気持ちを楽にしていく
治療となります
カウンセリングは
行っている所と
行っていない所が
ありますので
電話で確認すると
いいでしょう
ところで
心療内科と
精神科って
どう違うんですか?
ものすごく厳密に
いいますと
心療内科は中に
「内科」と言う言葉が
入っているとおり
内科の一分野です
「心のストレスから
生じた内科的な疾患を
治すための科」となります
「精神科」とは
「心の問題全般を扱う科」
となります
ただ実際
心療内科と精神科の
区別はかなり
あいまいになって
しまっているのも
事実です
おそらく一般的には
「心療内科=ソフトな精神科」
とイメージする方も
多いでしょう
多くの
メンタルクリニックは
「心療内科・精神科」と
両方を標榜しています
「心療内科・内科」
とだけ書いてある
クリニックは
内科出身の先生が
診察している
可能性もあります
そのため純粋な
うつ病などの場合
「心療内科・精神科」と
標榜しているか
または
「メンタルクリニック」
と名乗っている
クリニックを
受診することを
オススメします
う〜ん、なるほど。心療内科とはこう言う治療をしてくれる所であり、心療内科と精神科には、こう言った微妙な違いがあるんですね!
精神科の医師が解説する、「死ぬくらいなら会社辞めれば」が出来ない理由(ワケ)
先ほどまでのお話では、著者自身が考える「死ぬくらいなら会社辞めれば」が出来ない理由(ワケ)についてのお話でしたが、では次は、現役の精神科の医師の視点から見た、なぜ「死ぬくらいなら会社辞めれば」が出来ないのかと言う理由について、ゆうきゆう先生に詳しく解説してもらいましょう。
おしえて!ゆうき先生❹ Q・追い詰められるとなんで「死ぬくらいなら会社辞めれば」が出来ないの?
ゆうきゆう・『A・心理学の有名な概念に「学習性無力感」と呼ばれるものがあります。
これは長期間、人間や動物がストレスを受け続けると、その状況から逃げ出そうとする努力すら行わなくなるという現象です。
よくサーカスの象の例が引き合いに出されます。
サーカスの象は足首に紐をくくられ、地面にさした杭とつながれています。象は力が強いので、杭ごと引っこ抜いて逃げ出すことができます。
しかし、サーカスの象はおとなしく、暴れたり逃げ出そうとしたりしません。何故でしょうか。サーカスの象は、小さいころから足に紐をくくられ杭につながれて育ちます。小さい象の力では当然杭は抜けません。
つまり、小さいうちに、「抵抗してもムダ」ということをインプットしてしまうため、大きくなれば簡単に杭を抜いて逃げることができるのに、小さいころの「ムダだ」という無力感を学習したことで、「逃げる」という発想がなくなってしまったのです。
これは人間にも当てはまります。この本の冒頭にもあるように、世界は本当に広いです。人生にはたくさんの選択肢が存在します。
しかし、ずっと杭に繋がれていた象が杭を抜いて逃げ出そうとしないように、人間も過度のストレスを受け続けると、逃げ出すという選択肢が見えなくなるのです。また、選択肢が見えていたとしても、「やめる」と言う決断ができない人もいます。
「辞める」決断ができない人のお話を聴いていると、その大きな理由のひとつに、「辞めた後の生活が想像つかない」と言うのがあります。
例えば学生のとき、「転校」や「進学」によって環境が変わることは、すごく緊張したはずです。
- 「どんな先生がいるのかな…..」
- 「雰囲気になじめなかったらどうしよう…..」
- 「どんな友達がいるのかな…..」
- 「そもそも友達ができるかな…..」
- 「もしイジメにあったら…..」
たくさんの不安や心配が湧き上がったことでしょう。新しい環境、つまり未知の世界に不安を抱くのは当然です。
これは大人も同じです。
「辞める」決断をして、新たな環境を選んだとしても、その新たな環境が必ず「より良い環境」とは限りません。
そんな決断をした先にある不安があるからこそ、「辞める」という決断がしづらくなるのです。
このように「辞める」選択肢が自分の中にあっても、不安があることで決断できずにいる人が、過度のストレスによりどんどん追い詰められ、選択肢があったことすらわからなくなり、「もう何もできないから、死ぬしかない」なんて考えてしまうこともあります。
個人的には「辞める」勇気が出ないなら、「まずは休んでみる」のも一つの選択肢ではないかと思います。
または、メンタルクリニックで、うつの診断テストを受けてみたり、話を聞いてもらったりしてみるのも一つの手です。
もし休むことができたら、その時に、新たな環境になりそうな職場について調べてみると良いでしょう。
中略
そして「あぁ、こんな職場なら、楽しいかも」「こんな仕事やってみたかった」と思うことができれば、「職場が変わる事への不安」も解消されるでしょう。
中略
また休んでいる間に、会社が職務内容や環境を調整してくれて、その結果、今の職場で働きやすくなることだってあります。
会社で移動願いを出して運よく部署移動させてもらえれば良いですが、その可能性が低そうであれば、「休む」や「辞める」の選択肢が見えているうちに行動してみてはいかがでしょうか』。
う〜ん、なるほど。精神科の専門医の視点から見ても、人は過度のストレスを受け続けてしまうと、逃げ出す(辞める)と言う大事な判断や決断すら出来なくなってしまうと言うのは本当なんですね
僕たちも選択肢がまだ見えているうちに、決断や行動が心がけたいですね
以上で、今回の本の内容紹介は終了です。
この本の中には今回紹介したお話以外にも、うっかり自殺しかけたと言う過去を持つ著者だからこそ読者の皆さんに伝えられる、(無理をしない事の大切さ)についてのお話や、現役の精神科の医師が解説する、医学的見地から見る(心や身体の問題)に対処する方法などが詳しく紹介されています。
今もし、この本のタイトルのような状況に置かれていて悩んでいる方や、身近な人に似た状況の人がいる場合には、ぜひ一度本書を読んでみたり、本を読む事をオススメしてみてはいかがでしょうか。
終わりに
いかがだったでしょうか。
自分は普段ニュースはほぼ見ないのですが、そんな自分でも、時々チラッと目にするニュース記事の中に、いまだに「過労自殺」と言う言葉を見つける度に、いつもこう思っていました。
「なんで死ぬくらいなら会社を辞める事ができなかったのだろう?」…っと。
本書を読む事で初めて、そんな長年の疑問に対する答えが分かったような気がします。
この本のあとがきで、著者は読者(働く人)に対して次のようなアドバイスをしています。
あとがきにかえて②
汐街コナ・「
ツイッターで
漫画の反響を
いただいたときに
驚いたのが
「同じ状況を体験した」
「今まさにその状況」
という反応がとても
多かったこと
過労死は英語辞書でも
“KAROSHI”
と載っている
それくらい
日本独特のもの
らしいですが
台湾や
フィリピンの方からも
同じ問題がある
と言う反応を
いただきました
一方で、この漫画を
過労死が理解されにくい
欧米でもぜひ紹介させてほしい
という連絡も
もらいました
でも、理解できなくて
当たり前かもしれない
「普通の人が真面目に
働くだけで死ぬ」
どう考えても
異常です
しかもその理由が
真面目さや責任感
努力家であること
人への配慮など
本来報われるべき
美しい感情のせい
だなんて
あまりにも残酷すぎると思います
日本は便利で
治安もよい
素晴らしい
国ですが
それを
死に至るような過労が
支えているなら
「幸せな国」とは言えない
のではないでしょうか
本来は企業側が
十分な対策を
すべきと思いますが
ここ何10年
問題がまったく
解決されてない
ことを考えると
労働者側が
自分で自分を守る
しかありません
この本が少しでも
その助けになれば
幸いです』。
う〜ん、『自分の身は自分で守る』。とても大切な事ですね。
皆さんも是非、この本の著者や監修者の方のアドバイスを参考にしてみてくださいね♪
この記事を読んで本書に少しでも興味を持って頂けましたら、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。オススメの一冊です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
もし会社を辞めづらい場合は…
最後にもうひとつ紹介です。
もし仮に、いざ仕事を辞める決心はついたけれど、以下のような状況で、会社に辞職願を出す(伝える)と言う事が難しいと言う場合も勿論ありますよね?。
例えば
- 辞めると言うと無理やり引き止められる
- 辞めると言うと嫌味を言われる
- 辞めるとなかなか言い出し辛い
…っと言った状況です。
そんな時は一つの選択肢として、自分の代わりに会社に退職の意思を伝達してくれる(退職代行サービス)と言うものを利用してみるのはいかがでしょうか?。
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