殆どの人々は、まず最初に完璧な状況を見つけなければならないと考えている。そして、完璧な状況を見つけたなら、やっと「幸せになる」と言う反応が出来ると考えているんだ。
でも、こう考えているから、人々は酷い挫折感を感じてしまう事になるんだ。何故なら、状況をコントロールする事は自分には出来ないと言う事が、すぐに分かるからだ。君が学んでいる事はね、サラ、すでに完璧に出来上がっている状況を見つける為に君がここにいるのでは無い、と言う点なんだ。
君がここにいるのは、味わい愛でる事ができる物事を選ぶ為なんだ。味わい愛でる事によって、君自身の波動が、君が見つけようとしていた完璧な状況の波動と同じ波動になる。そうしてこそ、その完璧な状況を自分に引き寄せられるんだ。
そうかもしれないけど…..。
サラはため息をつきました。
こう言った事は、理解出来る範囲を超えているように思えたのです。
サラ、これは君が思っているほど複雑な事では無いんだ。実は、人々が自分達を取り囲む状況から意味を見つけ出そうと努力する際に、この事を必要以上に複雑なものにしてしまっている。
「すべての状況の一つ一つがどのようにして作り出されているのか」と言うような事を解明しようと努力するなら、人は酷く混乱してしまう事になる。そんな事を全部上手く整理しようとしても、頭がこんがらがってくるだけだろう。
でも、もしも君がただ自分の心の扉が開いているか閉じているかだけに注意を払うのなら、君の人生はもっとずっと簡単で、ずっと幸せなものとなるんだ。
でも、ソロモン。
と、サラは反論しました。
他のみんなが怒っていて意地悪な学校の中で、私の〈心の扉〉を開けておく事が、一体何の得になるの?。
まず第一に、〈心の扉〉が開いている時には、意地悪な事にはあまり気が付かないし、君の目の前で意地悪さが消えてしまう事もある。開きかけた〈心の扉〉や閉じかけた〈心の扉〉の端っこでためらっている人々が沢山いるんだ。
だから、そう言う人々が君と接して、君の〈心の扉〉が大きく開いていたら、その人達は容易に君の微笑みにつられて微笑んでくれたり、愛想のいい応対をしてくれる。
それに、覚えておくべき事は、開いている〈心の扉〉と言うのは、今現在起こっている事に影響を与えるだけではないと言う事だ。それは明日にも、明後日にも影響を与えている。
だから、いい気持ちでいられる「今日」を沢山体験すればするほど、「明日」や「明後日」の状況がどんどん気持ちの良いものになって行くんだ。
これを練習してごらん、サラ。
今と言う瞬間においてはどんなに悪い状況のように見えても、どんな状況も、自分の〈心の扉〉を閉じてしまうには値しないと言う決断をするんだ。
自分の〈心の扉〉をずっと開いておく事が一番重要な事だと決めてごらん。
サラ、覚えておくといい言葉を教えてあげよう。出来るだけ頻繁にこれを言ってみることだ。『何がなんでも、〈幸せの流れ〉に向かって〈心の扉〉を開けたままにしておこう』と言う言葉だ。
じゃあ、そうしてみる、ソロモン。
と、サラは素直に答えました。
今聞いた事の全ては、なんだかまだ確信が持てないような気がしていましたが、ソロモンが教えてくれた他のテクニックを試してみるようになってから、全体的に色々な事がずいぶん良くなってきた事を思い出したからです。
ソロモンの雑木林を出て行きながら後ろを振り返ったサラは、
練習してみる〜。上手く行くといいけどぉ〜!。
と叫びました。
そして心の中では、何が起こってもいい気分でいられるのなら、それは本当に素敵なことだ。
それこそが、本当に私が望んでいる事なんだ、と思っていました』。
これでこの章のお話は終わりです。
う〜ん、皆さんこのお話を読んでみて、どう思ったでしょうか?。
普段僕達は、嫌な事があると直ぐにその場を物理的に離れたりして何とかしようとしてしまいますが、ですが自分の波動が変化する前に直ぐに行動を起こしてしまうと、望みに一致したものではなく、その時の波動にマッチした(嫌な出来事)を更に引き寄せてしまう事になってしまうので、直ぐに行動を起こすと言うのはあまりオススメ出来ないと言う事何ですね。
もちろん人それぞれの状況や環境によっては、すぐにその場を離れた方がいいと言う場合もあるので、その点は個々の状況によると思います。
オススメ動画
このお話に共通するとても参考になるこんな動画がありましたので、最後に紹介したいと思います。よかったら是非ご覧になってみて下さいね。